the ajax youth development scheme with co adriaance 10

Technique

 アヤックスはあらゆる種類のボールを若手のテクニック向上のために使用する。これはストリートサッカーを実践的にしたものだ。子供たちはかつてストリートで遊ばれたあらゆるボール、硬いボール、空気の漏れた重いボール、テニスボールを使用する。この様にして優れたボールの感触を身につけ、足の使い方を学習する。

 8歳から10歳、10歳から12歳のグループは日ごろからテニスボール、アンブロの小さい皮のボールで練習する。そのような小さなボールで練習している子供たちは、ノーマルサイズのボールコントロールは容易く感じるだろうという理屈だ。フォームラバーのボールは本当に優しく扱わなければ遠くに飛んでしまうし、テニスボールは多くのコーディネーションと集中力を要求される。

 アヤックスでキャリアを始めた8歳から10歳のグループのそれぞれの子供はネットに入ったボール(所謂サッカーパル)も与えられる。12月までこれで練習しなければならない。週に一度コーチからサッカーパルの課題を与えられ、子供は自分の都合のいい時間に宿題をこなさなければならない。冬休みの後にE段階の選手達は自宅でネットなしでボールコントロールができるくらいまで練習すべきだった。

the ajax youth development scheme with co adriaance 9

In practice

 定式化した目標は重要だが、文書は所詮文書でしかない。練習でそれをどうやって機能させるか?アヤックスは7歳のタレントを見分け、どれくらい伸びるかを予測する能力を考察している。この事は重要であると同時に困難である。身長のポテンシャルは手の骨のX線検査から早い段階で定義する事ができる。身長はキーパーやディフェンダーにとって重要だ。

 最初の8歳から10歳のグループはスカウティングの点から最も重要だ。基本的に毎年、望ましくは16人の、新しいチームを準備しなければならない。しかしながら、アヤックスはもっぱら資質に基づいてスカウトする。アヤックスのスカウトが所謂ユースクラブのTOLと呼ばれる場や毎週行われるユースの試合で何千もの8歳から10歳を観察しても、今シーズン基準にマッチした7歳児はたった14人。

 スカウトのエキスパートにとっても、早い段階で才能を見分けるのは難しい。子供のうち何人かは最近サッカークラブに参加したばかり。他のサッカー経験がある同世代の子供より彼らの好みを優先していいのだろうか?8歳から10歳のグループにおいても、アヤックスは才能ある若者の記録をする。2週間のテスト期間、6つの基本的な動きを評価され、コーディネーションコーチのJamborに意見を求める。

 8歳から10歳のセレクションの別の問題は、精神の発達が異なる事だ。何人かはまだ殆ど幼児で、集中力の持続が短いため、動機づけが不可能だ。このような子供は拒まれる。もしアヤックスに参加しするなら、指導可能でなければならないし、コーチの指示を理解できなければならない。たとえ7歳児であったとしても。初期の段階では子供の環境も考慮される。両親からどの様なサポートがあるのか?どの様な服装か?立ち振る舞いはどうか?時間を守るか?最初のセレクションで適切な注意が払われていたならば、将来、上の年齢のグループで多くの調整は不要だろう。これこそがアヤックスの哲学だ。

 この厳しいセレクションの手順を通過した7歳児は、ついにアヤックスのシャツを着ることを許され、アムステルダムのクラブで最初の期間、基礎的なスキルの学習に専念する。彼はまず、アヤックスのシステムにおける様々なポジションで正しい選択が後々できるようになる為のテクニックをマスターする必要がある。今シーズンの為にウィール・クーバーによって開発されたドリルは、広く8歳から10歳と10歳から12歳のグループで使用される。コーチングスタッフによれば、これらのドリルは彼らの足を上手に使う事に役立つばかりでなく、バランスの改善、リズムのスピードアップ、左右へのプルアウェー、両足のあらゆる部分を使う事にも役立つ。

 しかし、典型的な8歳から10歳の子供は他の子供と強調するよりも独りよがりなプレーをしてしまう。加えて、ボールに向かって動いてしまい、そこから離れようとしないし、FWでプレーする傾向があり、サイドや後ろではプレーしない。これらの特徴は完全にアヤックスのビジョンとは対照的だ。

the ajax youth development scheme with co adriaance 8

Development plan 3

ノウハウの分野で最初の目標は

・試合のルール
・シューズの手入れ
アヤックスシステムの認識
・体のケア
・試合や練習における食事の知識
・サッカーのルールとアヤックスの特殊な文化の知識

ランニングと強化トレーニングに含まれるもの

・正しいランニング技術の原理
・コーディネートランニング
・片脚、両脚ジャンプ
・柔軟さの維持と改善
・デュエル中の身体の使い方
・自分の身体の体重を使った強化トレーニング
・全方向へのスプリント
・ショルダーチャージのやり方

アヤックスのランニングコーチLaszlo Jamboは毎週のトレーニングで8歳から12歳のグループに上手で機能的な走り方を教えた。

人格形成に関して言えば、アヤックスは若手に高い要求を課した
・スポーツマンらしい態度、相手への敬意
・チームメイト、コーチ・サポートスタッフとのコミニュケーション
・他者の意見を聞き入れる
・リーダーシップ
・審判の決定を受け入れる
・自身の成果を厳しく評価
・試合の分析
アヤックスのルールに従う
・コーチの話を聞く
・サッカーはチームスポーツである事
・チームビルドの基礎
・集中
・設備に対する責任
・怪我の避け方
・自分の身体の声に耳を傾ける

the ajax youth development scheme with co adriaance 7

Development plan 2

初期段階に含まれる他の技術的要求:

抵抗がある複雑な状況でボールコントロールとスピードを組み合わせこと;

・内側と外側、両方の足でボールを扱う能力、インステップで、地面と空中両方、遠くへ蹴る能力
・身体の全ての部分でボールをとること、収めること
・腕を除く全ての部分でボールのジャグリング
・立っている所から動いている場所へ正しくパス
・正確にゴールへシュート
・様々なクロスへの動き
・抵抗が無い状態で基本的なヘディングの技術の練習
・スワーヴとフェイント
・通り越した相手からのボールの奪い方
・ボールの守り方
スローイン
・ペナルティの取り方

戦術に関しては、最も若いグループには以下の原則が適用される:

・スペースへ走りボールを受けること
・フィールドの奥行きと幅の中でポジショニング
・リンクアップ、リンクダウン
・ボールを受けるためのポジショニング
・自分のポジションからのプレイ
・他のプレイヤーとポジションの代え方
・ボールの向こう側を見ること
・パスとランの間で瞬時の決断
・ドリブルやパスのときのボールの守り方の学習
・インサイドのカバー
・最も危険な相手へのカバー

これらは選手が12歳から14歳のグループに移動する時までに達成しなければならない目標。
コーチはこれらの原則の適用に関して、選手の年齢および技能のレベルを考慮に入れていることは言うまでもない。

the ajax youth development scheme with co adriaance 6

Development plan 1

2シーズン目、アドリアーンセは育成計画のテクニックに関する細部を定式化し始めた。

「要綱について全コーチたちと話し合わなければならかかった為、これは明らかに大きな仕事だった。8歳から12歳のグループに対する要件策定から始め、それから12歳から14歳、14歳から16歳、16歳から20歳のグループを検討していった。」

アドリアーンセはアヤックスにおいて12歳で必要とされる要件を作った。アヤックスの育成初期段階を完了したとき、どんな能力を有していなければならないか?

「我々は8つの異なる領域を観察する。テクニック、戦術、ノウハウ、ランニング、強化トレーニング、人格形成、コーチングの状況、練習と試合。テクニックは8歳から12歳のグループで最も重要だ。何か説明が必要? 彼らは、両足のあらゆる部分や全ての方向にボールをコントロールできる術を学ばなければならない。これが全て。アヤックスユースのコーチは工夫を凝らしてこの原則をトレーニングに組み込まなければならない。私はコーチの領域を制限してしまう為、全てのトレーニングを準備しない。私が書き留めたいくつかの重要な訓練で十分かもしれないが、一方でユースコーチは目的を達成するのに十分な訓練を考え出さなければならない。例えば、我々はよくクーバードリルを用いる。全てのコーチはクーバーのビデオを持っているのでこれらのテクニックを見せたり、そこから選択する事ができる。私はこれらを指示しない。もちろん最終評価は私が行う。」

我々が望む技術的に習熟した12歳であるか?

the ajax youth development scheme with co adriaance 5

Discipline

アドリアーンセは、まさに入団したばかりのユース選手から、ファン・ハールと同様にディシプリンを強調する。

「プレー哲学に加え、規律も気に掛けている。社会はいろいろな意味で変化し、個人がより重要になっている。価値基準はぼやけていき、長い間「達成」という言葉はマイナスなイメージと捉えられてきた。これはスポーツ教育にも影響した。達成よりも楽しみがより重要視された。我々の社会では、隣人に無関心である。まして彼らが生活のために何をしてるかなんて知りもしない。しかしながら、トップレベルのスポーツの原則は不変だ。チームにはチームメイトが必要なんだ。この事がアヤックスの若手にとって集団における立ち振る舞いが極めて重要な理由であり、若手は他人への配慮を学ばなければならない。ピッチの外でこれができなければ、ピッチ上で問題を抱えるだろう。以上のことから初年度に全ての選手達が忠実に守らなければならない数多くの規律をコーチたちに与えた。取決めは試合や練習中の立ち振る舞いにまで及ぶ。時間厳守、食堂やロッカールームでは帽子を脱ぐ、ピアスをしない、シンガードを必ずつける等。規律は必ずしも厳格である必要は無いが、全てのレベルの選手に平等に適用する事が不可欠だ。選手の悪質なファールを審判が見逃したとしても、あるコーチが見ていなければ別のコーチがピッチの外へ出さなければならない。食事の立ち振る舞いもチームごとに異なるべきではない。これらが私が規則を書面にした理由だ。」

the ajax youth development scheme with co adriaance 4

Points of Departure

 この弱点と強みの分析を行った後、アドリアーンセは育成計画に取り掛かった。

アヤックスの哲学は私が来る前から存在した。アヤックスの選手達はエンターテイメントを提供しなければならない。アーティストであり、他のエンターテイメントと競争しなければならない。そして常に勝とうとしなければならない。相手のフィールドでプレーし、多くのゴールチャンスを作り、ボールを失ったときにはフォアチェックを行う。また343のコンセプトも理解しなければならない。これらがアヤックスのプレイスタイルとして知られている出発点だ。

 これらの目的を達成するためには複数のポジションをこなす必要がある。彼らはウィング内や、チームの背骨である中央で、たとえポジションが変わったとしてもプレーできなければならない。左ウィングは左ハーフや左バックもこなさなければならない。2000年までにトップチームには1つのポジションしかこなせない選手の席はなくなるだろう。私は確信しているし、スカウティングの際に常に考慮している。

 アヤックスユースはそれぞれ16名からなる。2名のGK。右利きの4名が2,6,7、左利きの4名が5、8、11、3名が3、4のポジション、最後に3名が9、10。これはアンダー10からトップまで適応されている。それゆえ彼らは育成段階の間、それぞれのチーム内で
複数ポジションをこなせるようになる。」

11ーー9ーーー7

ーーーー10ーーー   

8-------6

ーーーー4----

5---3ーーー2

ーーーー1----

Systems

 アドリアーンセのアイデアが新しい点は、433以外のシステムを有望な若手選手に学ばせたことである。

「U16以上のチームには、1つ以上のシステムをマスターする事を望む。(442や4321)
我々はこれを重要だと考える、なぜなら仲間や相手との新たな空間的相関関係に向かい合わせ、新たな解決策を探さなければならないからだ。」