なでしこ対オランダメモ

 なでしこは1-4-4-2、オランダ1-4-1-2-3。相手は教科書通りのオランダ学派、ペッカースタイル。3トップにいかにいい形でボールを入れるかを考えながら、アンカー、バックライン、苦しくなればキーパーを交えビルドアップ。両ワイドは張っとけ。主力を欠いているものの両WGは強力。右のファン・デ・サンデンは女子では反則レベルのスピードだし、左のマルテンスは女子ユーロでMVP。ただ、初戦ということもありオランダの出来も良くなかった。バックラインで単純な横パスがタッチを割るなどミスが散見されたし、得点も開いてしまったのでスタメンを下げた後半20分以降はグダった。

 1周回って今度はなでしこが自分たちのサッカー病に陥ったようだ。とにかく相手の長所を消すようなプランがまるで無い。ユーロでもそうだったがオランダは女子でもかなり正確なロングボールを用いる。上記のようなペッカースタイルであれば如何にビルドアップを阻害するかが重要になる。しかし、早々にロングボールに裏抜けされたうえミス絡みで失点すると、バックラインはスピードを恐れラインは上げられず、前線はボールにプレッシャーがかからない状態が続いた。監督はラインを下げすぎるなと指示を送っていたようだが守備の改善は最後までされなかった。前から行けば後ろが付いてくるのお馴染みジャポン気持ち守備。A代表でいえば、ザックの象牙戦、ホジッチの東アジア韓国戦のようだった。FWは前から行きたい、後ろはトゥーレ、ビッグマンが怖くてライン上げられない間延び状態。(たとえば2トップを縦にして、アンカーをケア、片側に追い込みつつSHが対応など色々とやり方はあった。)

 メンバーのそろわない東アジアでは鮫島をCBにして攻撃時は1-3-4-3をやってみたり、今度はガチでユーロ王者とやれるのにベスメンで戦わなかったり高倉監督の意図が伝わってこない。弱者のサッカーをするにしてもあのカオスなポジショニングはどこから生まれたのだろうか。。。本番の東京五輪は独特の湿度と高温の夏場、海外選手はまともに動けないだろうしなんとかなるかもしれないが、そろそろ別の監督を探す時期に来てるかもしれない。

 W杯を制し、なでしこのサッカーを世界が取り入れたと盛んに宣伝されてから早幾年、気が付けばフィジカルを前面に押し出しUEFAスタンダードの文法を取り入れた他国と日本独特のサッカーという男子同様の構図になってしまった。就任会見で高倉監督は日本人にしかできないサッカーを追及していきたいと語ったが、果たしてそんなものは存在するのだろうか。(反語